社内イベントの作り方
担当者になったら一度は読んで下さい!成功する周年イベントの企画・運営方法を解説します。
周年イベントの重要性とは?
周年イベントは、企業や団体にとって節目を祝うだけでなく、未来への新たな一歩を踏み出す重要な機会となります。このようなイベントを通じて、企業の存在意義を改めて社内外に伝えることができます。
社員のモチベーションを高め、顧客やパートナーとの関係を深化させるための場として、また、企業の歴史や成果を振り返り、これからのビジョンを共有する時間としても非常に意義深いものでもありますす。
大手企業の成功事例では、周年イベントが新製品や新サービスの発表、次世代の目標設定の場としても活用され、大きなブランド価値向上に繋がったケースが多く見られます。またコーポレートロゴの刷新などの機会にすることもあります。これらを考えると、周年イベントは単なるお祝い以上の可能性を秘めた重要な戦略的ツールであり機会でもあると言えます。
【ステップ1】周年イベントのコンセプトを決める
まず、周年イベントのコンセプトを明確にすることが重要です。コンセプトとは、このイベントがどのような目的を持ち、どのようなメッセージを伝えるかを具体化したものです。
食品メーカーの事例では「地域と共に歩む50年」をテーマに、地域住民との感謝を共有するイベントを開催しました。イベントでは地元の農産物を活用した特別メニューを提供し、参加者に企業の歩みを実感してもらう工夫を行いました。
一方で、IT企業では「次の未来を共に創る」というテーマのもと、最新技術のデモンストレーションを交えたプレゼンテーションを実施し、顧客との未来への共創を強調しました。
このように、コンセプトを企業の理念や価値観に基づき設定することで、イベント全体の方向性が明確になり、参加者に一貫したメッセージを伝えることができます。また、設定したコンセプトを基にデザインやプログラム内容を決定することで、イベントの魅力と統一感が増します。

【ステップ2】計画とスケジュール作成
計画段階では、まず全体のスケジュールを作成します。周年イベントの準備は一般的に1年前から始めるのが理想です。具体的には、以下のようなスケジュールを設定します。ご紹介させて頂きます。是非参考にしてください!
- 12か月前
- イベントの目的とコンセプトを決定
- 予算の概算を設定
- メイン会場の予約
- 9か月前
- 招待リストの作成
- 招待状のデザイン開始
- メインプログラム案の作成
- 6か月前
- 装飾や演出の具体案を決定
- 業者への見積もり依頼
- 記念品やノベルティの選定
- 3か月前
- 招待状の送付開始
- リハーサル計画の作成
- 当日のタイムスケジュールを確定
- 1か月前
- スタッフの役割分担を確定
- 必要備品の最終チェック
- リハーサルの実施
- 1週間前
- 最終確認とリマインドメールの送信
- 会場設営の準備
- 当日
- スタッフ配置と進行管理
- トラブル対応窓口の設置
このように、早い段階から主要なタスクを洗い出し、それぞれの締め切りを設定することで、全体の進行がスムーズになります。また、短期間での準備が必要な場合でも、優先順位を明確にし、効率的に進めることが重要です。周年イベントは他部署も巻き込んだプロジェクトになる為スケジューリングはしっかりと行っていきましょう。
【ステップ3】予算管理の基本
周年イベントは予算管理も鍵となります。成功させるためには、まず年間予算をしっかりと策定することが重要です。予算配分を間違えると大きなトラブルにも発展しますので注意しましょう。
具体的には、以下のステップを参考にしてください!
- 必要な費用項目のリストアップ 主な項目として、会場費、装飾費、飲食費、記念品費、広告費、さらに写真や動画撮影費があります。これらを細かく分けてリスト化することで、全体のコスト構造が見えやすくなります。
- 見積もりの収集と比較 各項目ごとに複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較しましょう。例えば、装飾費用ではデザインの詳細や使用する素材を確認することで、費用対効果をより明確に判断できます。
- 予備費の確保 全体予算の10〜20%を予備費として設定することで、想定外の出費に対応できます。例えば、急な人数変更や天候の影響で追加費用が発生する場合があります。
- 年間スケジュールと予算の照合 スケジュールに合わせて、どの時点でどの費用が発生するかを明確にし、支出を管理します。例えば、会場費は早めに支払う必要がある一方で、装飾費用はイベント直前になることが多いです。
このように、詳細な予算計画を立てることで、周年イベントの費用管理がスムーズになり、質の高いイベントを実現するための土台が整えることができます。
【ステップ4】参加者の設定と招待方法
次に、イベントの対象者を明確にしましょう。社員、クライアント、地域住民など、対象者によって内容や招待方法が異なります。招待状のデザインや送付方法も重要です。メールでの案内や特別な招待カードを使用することで、参加意欲を高めることができます。また、参加者の規模に応じた会場選びも計画に含めておきましょう。
【ステップ5】会場選びと設備準備
会場はイベントの成否を左右する重要な要素であり、早めの準備が欠かせません。特に周年イベントでは、会場の選定はイベント全体の企画を決定する重要な第一歩です。そのため、1年前から動き出すことが推奨されます。
会場選定をスムーズに進めるためには、以下のポイントを押さえましょう
- イベントのテーマや目的を明確化 テーマが「感謝」となる場合は温かみのある空間を選び、「未来志向」であれば近代的なデザインの会場が適しています。例えば、社内向けの場合はオフィスの大ホールを活用することも可能ですが、外部顧客向けにはホテルの宴会場やシティビューホールなどが適しています。
- 必要な設備の確認 会場の音響設備や照明、プロジェクターなど、企画に必要な設備が揃っているかを事前に確認します。オンラインイベントやハイブリッドイベントの場合は、安定した通信環境を提供できるプラットフォームを選ぶことが重要です。
- 見積もりと契約の早期対応 人気のある会場は予約が埋まりやすいため、可能な限り早めに見積もりを取得し、予算内で条件の良い契約を結びましょう。
また、装飾やレイアウトの自由度についても確認し、イベント当日に理想の空間が実現できるよう準備を進めることが大切です。これにより、会場がイベントのテーマと一致し、参加者にとって印象的な空間を演出できます。
【ステップ6】プログラム内容を企画する
プログラムはイベントの核心です。記念式典、スピーチ、パフォーマンス、アクティビティなど、参加者が楽しめる多様なコンテンツを企画します。例えば、過去の成果を振り返る映像や、社員によるパフォーマンスなど、独自性を持たせることが大切です。また、特別ゲストを招いたり、参加者全員で楽しめるゲームを取り入れることで、より一体感を生むことができます。
以下は具体的な企画例をご紹介していきます。是非企画の際の参考にしてください!
- 社長や経営陣による未来ビジョンのスピーチ
- 過去のイベントや成果を振り返る映像上映
- 社員による特技披露(音楽、ダンスなど)
- チーム対抗のクイズ大会
- 知識を深めるセミナーやワークショップ
- 地域の文化を取り入れたパフォーマンス
- ゲストアーティストによるライブ演奏
- 来場者参加型のフォトコンテスト
- 記念品をかけた抽選会
- VR体験コーナー
- 社内エピソードをもとにしたドラマ映像の上映
- 健康やウェルビーイングをテーマにしたアクティビティ
- 地元食材を使ったフードフェスティバル
- ゲームやアトラクションを取り入れたリクリエーションエリア
- 親子参加型のアクティビティ(ファミリーデーと兼ねる)
- 社員が参加できる即興劇
- 寄付や社会貢献活動の紹介と参加募集
- 業績トップの社員への表彰式
- 来場者がメッセージを書き込める感謝のボード
- 環境保護をテーマにしたワークショップ
これらの企画を組み合わせることで、参加者全員が楽しめる魅力的なイベントが実現します。

【ステップ7】周年イベントの運営準備
当日の運営は、事前準備の精度にかかっています。まず、進行表を作成し、イベントの流れを詳細に計画します。この際、イベント全体を網羅したマニュアルを作成することが非常に重要です。
マニュアルには、各タスクの詳細、担当者、緊急時の連絡先などを明記し、スタッフ全員が同じ情報を共有できる状態を作りましょう。
また、進行をスムーズにするための台本作成も欠かせません。台本には、各スピーカーの登場タイミング、必要な設備の使用タイミング、司会進行のセリフなどを細かく記載します。これにより、誰がどのタイミングで何をするべきかが明確になり、混乱を防ぐことができます。
さらに、スタッフの役割分担を明確にし、全員でリハーサルを実施してトラブルを未然に防ぎます。リハーサルでは、マニュアルと台本を実際に使用し、問題点を洗い出して修正することが大切です。当日は、緊急時に備えた対応策も用意しておくと安心です。
【ステップ8】記録とプロモーション
イベントの様子を記録し、後日活用することも重要です。写真や動画を撮影して、社内報やSNSで発信することで、イベントの価値をさらに高めることができます。特に、これらの記録は会社の歴史としても重要な資料となり、後世に伝える価値があります。そのため、記録の設計も事前にしっかりと行いましょう。
例えば、写真や動画の撮影計画を事前に立て、どの場面を重点的に記録するかを明確にしておくことが大切です。また、プロのカメラマンや動画制作者を起用することで、より高品質な記録を残すことができます。
さらに、参加者へのアンケートを実施し、フィードバックを集めることで、次回以降のイベントの改善点を見つけることができます。記録と合わせてこれらのデータを蓄積することで、企業の歴史としても貴重な財産となります。
【まとめ】成功する周年イベントとは?
成功する周年イベントの鍵は、企画段階から実施までの全てのプロセスを丁寧に進めることです。特に、社長、企画担当者、現場スタッフといった様々な視点を持つ人たちが認識を揃えることが重要です。それぞれの立場で異なる優先事項や視点がありますが、全員が共通の目標や方向性を理解し、協力して進めることで、イベントの成功確率が格段に上がります。
また、参加者の期待に応える内容や演出を盛り込むことで、イベントの印象を強く残すことができます。そのためには、企画段階でのコミュニケーションを密に行い、現場からのフィードバックを積極的に取り入れることが大切です。そして、専門家の力を借りることで、より質の高いイベントを実現することも可能です。
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